怒られる男の日記

もう少しうまくなってから練習するブログ

【アニメ感想】中間管理録トネガワ 第12話 似非

今までの話でもくだらなさと意味不明さではトップレベルのエピソードだった。

 

少年野球のボールが飛んできたこととハチが背中に止まったことで、自分が狙われているとの被害妄想に陥った兵藤会長の命により、会長の影武者を探すことになった利根川と黒服の山崎。足を棒にして探すも手掛かりもなく、失意のままにふらりと立ち寄った定食屋のオヤジが、なんと会長に瓜二つであった…。山崎による、定食屋のオヤジをニセ会長に仕立て上げるための調教がはじまる…!

 

って、あらすじを書いてももう意味が分からないわけですけどね。影武者するのに、そこまで言動や所作までコピる必要があるのかっていうね。(利根川も突っ込んでたけど)しゃべり方と笑い方くらいはまだわかるけどさあ。

 

それはともかく、利根川や黒服たちにとっても、会長ってもう珍獣的な扱いをされてるんだなってことがよくわかった。熱々のステーキを素手で食べるってなんだよそれ。すごすぎるでしょ。ていうか、もう人間じゃないだろ。あの年齢でも歯が健康なのか?それとも財力を生かしてものすごい高品質な入れ歯でもいれているんだろうか。鼻の形が正面から見ると団子鼻なのに横から見るとガタガタっていう冷静な突っ込みも面白かった。ドラえもんにおけるスネ夫の髪型どうなってんの?みたいな話か。

 

なんだかんだで特訓の末、オーガニックな野菜を愛し客の体調を気遣う善良な定食屋のオヤジは、見事に会長のコピー、しかもオリジナルを超えたとすら称されるほどのコピーに変貌していた。控えめに言ってもこれってもう廃人だよ、社会復帰は絶望的だ!

 

最後の、山の中に捨てられたニセ会長が自力で山を下りて帝愛ビルに戻ってくるくだり、あまりのくだらなさに絶句しましたわ。山崎にかけた利根川のセリフが、まんま捨て猫を拾ってきた子供に対する親の言い回しで笑った。

 

個人的には、今回一番のツボだったのは、せっかく完璧な影武者を仕立て上げた利根川が報告に向かうも、すでに会長の影武者ブームは終わっていたというオチ。経営者ってのはだいたいこうなんだよ。社長に指示を受けて、ちょっと釈然としないまでもいろいろ調べたり根回ししてから社長に資料を持っていったら、もう完全に興味失ってて、せっかく作った資料は2行読んで終わりなんて経験をなんどもしているんでね。経営者ってのは、朝令暮改はおろか朝令昼改だったりするので。時間をかけたらダメなんだよな。

 

過去の感想

【アニメ感想】中間管理録トネガワ 第11話 出張 - 怒られる男の日記

【アニメ感想】中間管理録トネガワ 第10話 リハ - 怒られる男の日記

【アニメ感想】中間管理録トネガワ 第9話 カツ - 怒られる男の日記

【アニメ感想】中間管理録トネガワ 第8話 海老 - 怒られる男の日記

【アニメ感想】中間管理録トネガワ 第7話 蔓延 - 怒られる男の日記

【アニメ感想】中間管理録トネガワ 第6話 自爆 - 怒られる男の日記

【アニメ感想】中間管理録トネガワ 第5話 猛省 - 怒られる男の日記

【アニメ感想】中間管理録トネガワ 第4話 大人 - 怒られる男の日記

【アニメ感想】中間管理録トネガワ 第3話 鉄板 - 怒られる男の日記

【アニメ感想】中間管理録トネガワ 第2話 忖度 - 怒られる男の日記

【アニメ感想】中間管理録トネガワ 第1話 - 怒られる男の日記

 

しばらくブログを更新してみての感想

4月末からこのブログを本格的に更新しはじめて、約5ヶ月経過しました。記事は100を超えたくらいです。

全く何のくぎりでもない中途半端なところなんですが、振り返りをしてみたいと思います。

 

アクセス数について

このブログのアクセス数は、現時点でだいたい1日あたり50~200の間です。小説の感想は少なめ、アニメの感想は多めです。育児ネタはアクセスはともかくリアクションがいただけるのが嬉しいです。1回スマートニュースに補足されてアクセスが増えたことがありました。

 

更新頻度について

毎日でも書きたいのですが、妻子が寝静まってから書いたり、夜中に目が覚めたときに書いたり、朝活的に早朝に書いたりしているので安定しません。更新が無かったときは基本「寝落ち」だと思ってください。この記事もそうですが、時々、余裕のあるときに書いておいたものを適当な時間に予約公開することもあります。

 

モチベーションについて

単純に、自分の見たり読んだりした物や事について、感想を書いて公開するのが好きであるっていうことにつきます。私はわりと自己顕示欲が強いのか、結婚式のスピーチとかもむしろ頼まれたいほうなんですよね。

もともと、妻に対するグチや家庭生活の不満を書き連ねる目的で作ったブログですが、たちまち趣味中心になってしまいました。

 

メリットとデメリット

メリットは、本を読んだりアニメを見たりすることの楽しみが増えたってことです。読み終わったら本棚にしまうだけなのと、感想を書いて公開するのでは読むときの集中度も違う気がします。ネットの色々なニュースにアンテナを張るようにもなりました。デメリットは寝不足です。

 

昔のブログのこと

結婚する前、別のブログを書いていました。6年くらい続けたのかな?ヒマにまかせてほぼ毎日のように更新していたので、トータル1500記事くらいは書いたと思います。うち900くらいが小説の感想、あとはマンガ、映画で、今とは違って自分個人のことは一切書いてませんでした。今はお小遣いが少なく本があまり読めないので、その分アニメを見てます。

今回久々にブログをはじめてみて、5年くらいブランクがあったのに、毎日更新していたときの感じにすぐに戻れたのはちょっとした驚きでした。質はさておき、文章を書くのは全く苦にならない性質なようです。

 

今後について

今後といっても、ブログのカスタマイズのスキルとかがあるわけでもなし、絵心は皆無(絵のかける人は本当にすごいです)なので、ひたすら記事を更新するしかない感じですね。

内容は趣味のことが中心になるとは思いますが、もともとが夫婦関係、家族関係について吐き出したくて作ったブログなので、そちらも週に1回くらいは書いていきたいです。まあ、いつ離婚になってしまうかわからないのですが…。

 

最後に

読者登録していただいている方も、たまたま見ていただいた方も、今後ともよろしくお願いします。

 

 

 

 

 

 

 

【アニメ感想】進撃の巨人 Season3 第46話 壁の王

ついに「真の王家」レイス家をめぐる物語が決着する。ロッドレイスの変身した超超大型巨人が迫るオルブド区の住人は、5年前のシガンシナ区と同じ運命をたどってしまうのか。それとも調査兵団が迎撃に成功するのか?

 

エレンの屈託~小ネタを添えて

序盤は、迎撃準備を整える駐屯兵団と調査兵団の様子を描く。とはいっても、駐屯兵団にできるのは壁上から大砲で撃ちまくることのみ。実際のところはわからないが、作中であの大砲が役に立ったのを見た記憶がない…。デカい巨人には効果がないし、5m級とかの小さめ巨人ならダメージ与えられそうだけど、そこまでの命中精度なさそうだし。

一方調査兵団だが、切り札たるエレンはまだ悩んでいる模様。座標パワーでロッド巨人をコントロールしようとしたくだり、シリアスなシーンなのに何とも言えない間抜けさがあった。「チビおやじ!」と叫んだ時に背後にリヴァイがいることに気が付いたエレンの、ちびまる子ちゃんだったら額に縦線が入りまくっていただろう表情がまた面白い。ていうか、ロッドレイスを表現するのに、わざわざ「チビおやじ」なんて呼ぶかね? 

エレンに関しては、その後の自分とボクシングし始めたのもシュールだった。確かに、気合をいれるために自分の頬を張るみたいなのはあると思うけど、鼻血が出るまでやるかっていうね。いつも巨人化するたびに自分の手を血が出るくらい噛んでるので、加減がわからなくなったのか? アルミンの、冷静かつ的外れな突っ込みもジワっときた。

まあ、最終的にはアルミンの励ましもあって、吹っ切って主人公らしいカッコいいセリフを言っていたのでOKとする。

 

調査兵団の作戦~女王の誕生

万策尽き果てた駐屯兵団に変わって攻勢に出る調査兵団。その作戦は、火薬を満載した樽をつかい、まずは壁に掛けた腕を破壊してバランスを崩させ、しかるのちに巨人化したエレンがロッド巨人の顔面に樽の塊をぶちこみ内部からうなじを破壊するというもの。作戦立案は団長がしたようだが、超大型巨人との戦いを経験している調査兵団だったからこそできた作戦だったかもしれない。熱風から身を守るために水をかぶっていたりとかね。

首尾よく粉々になったロッド巨人の頭部を切り裂きに回る調査兵たち。しかし、一人の兵士がせいぜい一つか二つの破片を切るのがせいぜいだろうに、ヒストリアがあたりを引いたのは奇跡としかいいようがない。レイス家の血がそうさせたのだろうか。彼女ならずとも、何者かに仕組まれているように感じるのも当然だろう。結果、民衆の前に救世主として降り立つという最高のお披露目に成功したヒストリア女王だった。

最後に幻視した光景は、ロッドレイスの記憶の残滓とでもいうべきか。巨人を継承したウーリやフリーダと異なり、他者を食らってはいないロッドだから、あくまでも彼一人の記憶ではあるけれど、親子であるヒストリアには届いたのかもしれない。

 

戦いが終わって

最後、傷ついて倒れたケニーのもとへリヴァイが現れる場面は、夕暮れを思わせる風景と相まって何とも言えない哀感が漂っていた。かつての師であり親代わりでもあった男の変わり果てた姿を見て、リヴァイは何を思っているのか。ケニー自身の思いは、来週たっぷりと語られそうだ。

 

 過去の感想 

【アニメ感想】進撃の巨人 Season3 第45話 オルブド区外壁 - 怒られる男の日記

【アニメ感想】進撃の巨人 Season3 第44話 願い - 怒られる男の日記

【アニメ感想】進撃の巨人 Season3 第43話 罪 - 怒られる男の日記

【アニメ感想】進撃の巨人 Season3 第42話 回答 - 怒られる男の日記

【アニメ感想】進撃の巨人 Season3 第41話 信頼 - 怒られる男の日記

【アニメ感想】進撃の巨人 Season3 第40話 昔話 - 怒られる男の日記

【アニメ感想】進撃の巨人 Season3 第39話 痛み - 怒られる男の日記

【アニメ感想】進撃の巨人 Season3 第38話 狼煙 - 怒られる男の日記

 

 

 

【読書感想】満願/米澤穂信

先日、3夜連続でドラマ化されていた米澤作品の原作短編集。掛け値なしに傑作ぞろいのすごい1冊だった。 

満願 (新潮文庫)

満願 (新潮文庫)

 

安田顕さん主演でドラマ化された「夜警」。妻を凶器で襲った男を射殺し、自分も反撃にあって殉職した新人警察官・川藤。若き勇気ある警察官の死と報じられる中、川藤の上司だった柳岡には、違う風景が見えていた。

柳岡の目線から描かれていく川藤という男の小心さ、卑小さがとてもリアルで、ある意味自分も同じような面があるので正直耳が痛いというか目が痛かった。それはともかく、川藤の死につながる一連の出来事がつながっていくラストは鮮やかで、驚きと納得を兼ね備えたミステリとして理想的な謎解きだった。この作品が一番好き。

 

「死人宿」は、別れた恋人を訪ねてとある民宿を訪れた主人公は、そこが自殺の名所であることを知らされる。久しぶりにあった元恋人の様子がおかしかったので問いただすと、誰が書いたかもわからない一通の遺書が見つかったのだという。はたして、自殺しようとしているのは誰か、客の一人なのか、それとも? 無常感のある終わり方が印象的。

 

「柘榴」は一番の問題作か。ろくに働きもしない夫と、必死に働いて二人の娘を育ててきた母。離婚にいたったが、親権は夫のものとなってしまう。なぜ?という話。子供のいる女性にとっては悪夢のような話だろうが、結末も十分に悪夢じみたものだった。

 

「万灯」もドラマ化原作で、主演は西島秀俊さん。バングラデシュ(ドラマではベトナムだったかな?)の天然ガス資源開発のために現地に送り込まれた商社マンの伊丹は、開発を進める中でとある村の強い抵抗にあう。村の指導者が、協力するための条件として要求してきたのは、とある人物を殺害することだった…。

サラリーマンはつらいよ、にもほどがあるのだが、名誉欲、長年外国で戦い続けてきたという誇り、後には引けないという焦り、競争心などなどが絡み合った結果、とんでもない行動に出てしまう主人公には、たんなる社畜根性では片づけられない切実さがあった。彼が「裁かれる」に至る流れ、アイデアも秀逸。こんな形で犯罪を暴かれる犯人は、ミステリの歴史上でも初なのではないか。

 

きりがないのでこの辺にしておくが、いずれもミステリとしての出来に加えて、極限状況での人物描写が見事で、傑作という名に値する強烈な作品ばかりだった。ドラマをみて興味を持った方も、映像化されていない短編も面白いので、ぜひ読んでみて欲しい。

【読書感想】夜の床屋/沢村浩輔

沢村浩輔さんの「夜の床屋」を読んだ。表題作を含む6つの短編とエピローグが収録された連作短編集だ。

 

夜の床屋 (創元推理文庫)

夜の床屋 (創元推理文庫)

 

私は連作短編集というやつが大好きだ。独立した短編のように見えた作品群が、すべて通して読んだときにまた隠された意味が明らかになる、みたいなやつだ。長編と短編のいいとこどりというか、一粒で二度おいしいというか、お得な気分になれる。個々の短編はいまいちだったとしても、最後に「そうだったのか!」があるだけで評価はググっとあがる。

 

しかし、この「夜の床屋」に関しては、最後に全体にかかる種明かしがあったところで納得度がダウンするという稀有な体験をした。え、そこつなぐの?この短編集にその要素いらなくね?という感じだったのだ。

 

まず表題作の「夜の床屋」は、大学生の僕(佐倉)と高瀬が、山道で迷うシーンから始まる。やっとたどり着いた無人駅で夜を明かすことになるが、真夜中に明りのともる理髪店を見つけていってみると、そこで奇妙な体験をすることになる…という話だ。なんで床屋が夜中にやっているのか?という答えに対して店主が説明をしてくれて、一応納得するのだが、後日思わぬ事実が明らかになる。結末自体は突飛な印象を受けたが、伏線がしっかり張られていて、謎解きの満足度は高かった。

 

「空飛ぶ絨毯」は、イタリアに立つという女子学生・八木さんのもとに、佐倉を含む友人が集まってお別れ会をするのだが、それから程なくして八木さんは死んでしまう。彼女の死に不信を抱いた佐倉は、生前彼女が語っていた不思議な出来事を思い出す…という話。寝ている間に、ベッドの下に引いている絨毯が盗まれるという謎すぎる出来事に、悲劇的な真相が隠されていた。

 

どの短編をとっても、不思議な出来事に少々強引な結末が付けられているものの、伏線の描写や説明が確かなので納得させられる。ミステリとしてすごく巧みな印象を受けた。

 

がらりと印象が変わるのが「人魚姫を売る男」という短編で、これはいわゆる作中作のような扱いになっている。外国を舞台にした、完全にファンタジー要素が入った短編だ。これ単体では、非現実的な内容ではあるものの、作品内では完結しているし話としても面白い。

 

ただ、他の短編を含む作品全体を結びつける要素として、このファンタジー要素を使っているので、「え?そこでつなぐの?」となった。もちろんそれが悪いというわけではないし、それで作品全体の印象がひっくり返るほどのインパクトがあればすごい傑作だと思うが、そこまでではなく、ふわっとした「ちょい足し」なので、わざわざそれ入れる必要あったかなあ?と思ってしまった。

 

とはいえ、それぞれの短編はよくできているし、全体を貫く糸についても斬新な試みではあるので、すごく面白い作品だったことは間違いない。同じ作者の作品をまた読んでみたい。

 

放任か過保護か、それが問題だ

先日、週末にショッピング&食事のためにファミリー御用達のイオンモールに行ってきたのです。いつものように家族連れでにぎわっておりました。

 

一通り食事と買い物を済ませた後、娘を遊ばせるためにキッズコーナーへ。大して広くも無いスペースで、知らない子に積極的にからむタイプでもない娘は、大抵30分もすればパパママとの遊びに飽きてゴロゴロ寝転ぶだけになります。じゃあ帰ろうかっていうと、それはそれで「かーえーらーなーい!」ってなるんですけどね。

 

人懐っこい女の子と親の不在

 

でも、このときは違いました。私と妻が娘とかくれんぼや追いかけっこをして遊んでいたら、同年齢と思しき女の子が、娘に「あーそーぼ!」と誘ってくれたんです。こっちはちょうど疲れ始めていたので、正直ラッキーと思いました。子ども同士で遊んでくれれば、こちらは休んで見守りモードに入れますので。

と思いきや、そうは問屋がおろしません。この子がとんでもないコミュ力の持ち主で、私と妻も一緒に巻き込んで遊び続けようとするんです。ここで引くわけにはいかないので、一緒に追いかけっこして遊びました。それどころか、いいかげん疲れて私がベンチに腰掛けたら、ひざの上にピョンと飛び乗ってきたり、妻と私の間に座ってみたりと、こっちが心配になるほどめちゃくちゃフレンドリーなんです。さすがにうちの娘も若干困惑気味でした。そのうちもう一人の女の子を引っ張り込んで3人で遊び始め、やっと大人2人は解放されました。その間、女の子の親は一度も登場しませんでした。

 

では親は買い物でもして完全にその場を離れていたのかというと、そんなことは無かったんです。途中で一度女の子が、「のど渇いたからジュースもらってこよう!」といってフードコートのほうに走っていって、遠目に見ていたら、多分ママであろう女性からなにか飲み物をもらっているようでした。

妻とは、「さすがにほっときすぎだろ」「知らない親に面倒みさせてるってすごいよね」「悪い人がいたらどうするんだろうね」などと話しました。一方、私の内心では、あの子は小学校に上がっても、それから先もずっと、友達がいなくて困ったりすることはないだろうなあ、と羨ましい気持ちがありました。

 

 

なじみの友達としか遊ばない娘

 

うちの娘は、決しておとなしい性格というわけではないのですが、友達関係に関しては保守的で、特定の仲良しの子としか遊びません。幼稚園が終わった後、いつもの子を誘って断られたら、他の子に声をかけたりせずに帰宅してママと2人で遊んでいます。

幼稚園に入るまでは、わりと積極的に初めての相手とでも遊ぶ子だったんです。それが、年少さんのクラスで大好きなお友達ができて、毎週のように遊ぶうちにママ同士も親しくなり、常に親子セットで集まっていたので、娘としてはそれが当たり前になっていったんだと思います。

年中さんになって、仲良しの子とクラスが別々になり、新しいクラスではなかなかお友達ができませんでした。家が近い子と遊んだりしてはいたのですが、結局は例の仲良しの子に戻ってしまうんですよね。今のところ一人っ子なのもあって、休日も常に親とべったりなので、積極的に友達を作ろうとする意識が生まれにくかったかもしれません。

妻はその事でよく悩んでいました。私は、友達がたくさんいればいいってわけじゃないし、親友が一人いればいいって考えかたもあるよ、と言いましたし、実際そう思っています。

ただ、「親しい人が周囲にいない状態で、とりあえずまわりの人とうまくやれる」というスキルは、生きていく上でとっても役に立つんですよね。もし自分たちが、少なくとも幼稚園に入る前は娘も持っていたはずの能力を伸ばして上げられなかったのだとしたら、それは申し訳なかったかもしれないと、件のフレンドリーすぎる女の子を見て思ったのでした。

まあ、さすがに放置にも限度があると思いますが…。

 

【読書感想】FAKE OF THE DEAD/土橋真二郎

 

このところ、「カメラを止めるな!」という映画が人気だそうだ。低予算にも関わらず面白いということで話題になっている。実際に見たわけではないのだが、どんな内容なのかはなんとなく漏れ伝わってくる。つまり、ゾンビものの映画が劇中劇になり、その外枠の話との二段構えのストーリーらしいということだ。このFAKE OF THE DEAD も、それに近い構造を持っている。  

 

 

土橋真二郎さんは、高校生くらいの若者たちが閉鎖環境に放り込まれ、謎のルールに従って殺し合いをさせられるという、いわゆる「デスゲームもの」の小説を大量に書いている作家さんだ。デビュー作以降何作か読んだのだが、デスゲームのルールがあまりにも作り物感が強かったのと、心理描写がくどくてあまり好みにあわず、読まなくなってしまった。しかし、この作品は、登場人物の年齢層が高く心理描写が落ち着いていたせいか、デスゲームものじゃないせいなのか、それとも単純に土橋さんがキャリアを積む中で作風が変わってきたのか、前に感じた読みにくさが全くなく、素直に楽しむことができた。

 

物語は、何人かの若者が廃墟と化したホームセンターに閉じこもっているところから始まる。3か月前に、死体がよみがえる現象が発生。その現象は瞬く間に世界中に広がり、社会生活は破綻。世界にはゾンビがあふれ、もう逃げ場はない。この死者の世界で、ゾンビから隠れて生きていくしかない…。

 

というのは、実は作中人物たちが作った設定であり、ゾンビがいる世界は虚構である。立てこもりメンバーの一人、深雪という女性は、「死体が動き出す」という妄想にとらわれ精神を病んでしまっている。仲間たちは、深雪の心を癒すために、あえて彼女の妄想に合わせた世界を作り出した。仲間たちの言葉を十分に受け入れられるだけの落ち着きが戻ったタイミングでネタばらしをし、ソフトランディングさせることで深雪を妄想から解放しようとしているのだ。

 

…と、この設定にのれなかったらもうこの作品は楽しめないので、回れ右して戻ったほうが良い。個人的には、無理やり感は否めないものの、物語上の設定としては十分に許容範囲だった。このあと、仲間たちの中に外部の女性が乱入して芝居が破綻しそうになったり、ホームセンターを脱走し、途中でならず者に絡まれたりとトラブルに見舞われながら、とある場所に向かうことになる。

 

途中の展開は、目的地がわからず迷走気味に見えたが、最終章で一気に流れが変わって面白くなった。まるで設定であったはずのゾンビ世界が具現化したかのように、人と人、仲間同士すらも疑い、憎み、ついには殺しあう極限状況が生まれ、守られる存在だった深雪が場を支配し、怒涛のクライマックスに突入していく。深雪の妄想のきっかけになったのはなんだったのか。そして、最後に生き残るのは誰か?

 

終わりよければすべてよし、導入の強引さも途中のグダグダも、ラストの予想できない展開、きれいな伏線回収と意外にも後味の良いエンディングで上書きされて最終的には満足だった。なかなか面白かったので、また土屋作品を新しめのものから読んでみよう。