怒られる男の日記

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【ドラマ感想】ヘッドハンター 第5話

テレビ東京の月曜10時から始まる「ドラマBiz」という新しいドラマ枠の第1弾。転職あっせんを行う企業「SAGASU」の社長・黒澤(江口洋介)が色々な事情を抱えた会社員に転職をすすめつつ、裏から色々と手を回して隠れた問題を解決するというドラマ。毎回違うターゲットに黒澤が転職話を持ちかけるところから始まり、本人が拒絶したり横槍が入って、調査していくと隠された問題が明らかに…という展開になる。

 

14日に放映された第5話では、謹厳実直なサラリーマン・西郷(板尾創路)がターゲット。今勤めている会社よりも年収200万アップの転職話を持ちかけ、これは即決まりだろうと思いきや、愛する会社を裏ぎることはできない、とすげなく断られる。

 

正直この時点で、きっと西郷は会社でなにか後ろ暗いことがあって(横領とか不正経理とか…)発覚を恐れているor利権を手放したくないとかの理由で転職したくないんだろうなあ…と予想していた。だって、ドラマの世界で、いかにも正直者です!みたいな顔で出てくる人物って大体裏があることが多いし。

 

しかし、結論的にはこの人は純粋に会社を愛し、誠実そのもののサラリーマンであった。確かに会社は不正経理をしており、発覚して経営が傾く事態になったのだが、(会社は彼を捨て駒にしようとしたにも関らず)西郷は最後まで会社に残り、事後処理を担当することでしんがりをつとめたのだ。後輩社員には転職の道を用意すらして…。西郷さん、疑ってすいませんでした。

 

最後は黒澤の手によって不正経理を主導した経営陣の罪が問われ、西郷自身は、改めて黒澤の勧めをうけ、介護を要する老父を入居させられる医療施設への転職を決意する。愛する会社はなくなったけど、新天地で最後にもうひと頑張りしよう…めでたし、めでたしである。

 

しかし、どうにもひっかかったことがある。上にも書いたが、西郷には介護が必要な老いた父がいる。今まではどうしていたかというと、奥さんが、西郷の父の面倒を見ていたのだ。家事と介護に追われ、ぎっくり腰になり、一日一杯、ハッピーアワーに飲む安ワインだけを楽しみにしながら。

 

ドラマの中では、実直に働く企業人の夫と、献身的にサポートする妻という感じの美談になっていたが、今の価値観だとこれはありえないよなあ、と思わざるを得ない。自分の親の介護を妻に押し付けて、自身は心置きなく仕事に専念するなんて、2018年の世界では鬼畜の所業といわれても仕方がないのではないか。自分も、10年前なら何の違和感もなく見ていただろう。でも今はもう、この「美談」を素直に受け取ることは無理だ。

 

まあ、このドラマは、「ドラマBiz」という枠なので、企業人向け?なのかもだからこれでいいのかもしれない。(月曜10時からビジネスパーソン()がドラマ見るか?という疑問は残るが) いずれにしても、ドラマを見ていると、旧来の価値観がものすごい勢いで変わっていっている(そして、テレビはそれに追いついていない)ということをしみじみと思い知らされるのは確かだ。

 

ちなみにうちの妻にこの感想を話したところ、「(お父さんの面倒は)ご自分で見てくださいって感じ」とのこと。だよなあ。